バッテリーの種類と特徴を解説します。
お疲れ様です。オートファクトリーの国松です。
今年に入ってから当社では車検をした車に、OBD診断した結果を診断書みたいな形で印刷してお渡ししています。
その中でバッテリーを専用の機械でチェックして、寿命が近いバッテリーは交換してもらうようにアドバイスしています。
最近は様々な種類のバッテリーがあって、どの車がどのようなバッテリーを使っているのか説明する必要があります。
そこで今回はバッテリーの種類と、その特徴について解説したいと思います。
バッテリーの基礎知識
まずはバッテリーの基礎知識について説明しようと思います。
バッテリー上部に型式というものが書かれています。
例えば「40B19L」とか「55D23L」というようなものです。
これは性能や大きさ、バッテリーの向きというものを簡単に表しています。
「40B19L」を例に説明します。
「40」はバッテリーの総合性能を表しています。数字が大きいほど性能が良くなります。
「B」はバッテリーの短側面のサイズを表しています。アルファベットが進むほど大きくなっています。
「19」はバッテリーの長さの寸法です。CMで表しています。
「L」は+と−端子の向きを表しています。
つまり
「40」は性能「B19」は大きさ「L」は+・−の端子の向きを表しています。
後で詳しく説明しますが、アイドリングストップ車用や補機用のバッテリーではまた別の表記がありますが、基本は上記の型式が元になっています。
またバッテリーの寿命についてですが、使用頻度により前後しますが約5年ぐらいが寿命と言われています。
現在ではバッテリーの寿命を測定する機械がありますので、測定した数値を元に交換をご案内しています。
バッテリーの種類
バッテリーには大きく分けて4種類のバッテリーがあります。
・通常車用
・充電制御車用
・アイドリングストップ車用
・ハイブリッド補機用
の4種類です。
それぞれの特徴がありますので解説していきます。
通常車用バッテリー
一般的なバッテリーです。
特にこれといった特徴はありませんが、4種類のバッテリーの中でも1番安価です。
先ほど説明した型式で表記されています。
充電制御車用バッテリー
充電制御車用に設計されたバッテリーです。
ますは充電制御車というのがわからないと思うので説明します。
自動車はオルタネーターという発電装置で作った電気をバッテリーに充電しています。
通常車であればバッテリーが満充電になっても充電され続けます。
充電制御車というのは満充電になるとオルタネーターでの発電をやめるように制御された車です。
メリットとして満充電になると発電用の負荷がなくなるため燃費が良くなります。
充電制御車用バッテリーというのは充電制御車の特徴に合わせて設計されていて、満充電になるのが通常車用のバッテリーよりも早く充電できるようになっています。
通常車用バッテリーより少し高価ではありますが、燃費の向上を考えると差額分は元を取るのではないでしょうか?
ちなみに自分の車が充電制御車かどうかと調べるのは簡単で、車検証の「型式」というところを見てください。
「CBAー〇〇」や「DBAー〇〇」と書かれていれば充電制御車です。肌感覚ではありますが平成20年代以降の車はほとんど充電制御車です。
アイドリングストップ用バッテリー
アイドリングストップ車用のバッテリーです。
信号待ちや一時停止などでエンジンが停止し再始動する度にバッテリー内の大電流を放電するためバッテリーの負荷は1番高いです。
4種類の中でも高価なバッテリーです。同じサイズのバッテリーに比べ3〜4倍ほどの値段がします。
高価だからといって通常車用のバッテリーを使用すると3ヶ月ほどでバッテリーの寿命がなくなってしまいます。
安物買いの銭失いになるため、アイドリングストップ車専用のバッテリーを使用するようにしてください。
アイドリングストップを使用している方は寿命がわかりやすく、再始動に必要な電力がなくなるとアイドリングストップしなくなります。
そのためアイドリングストップしなくなるとバッテリー交換のタイミングです。
ハイブリッド補機バッテリー
最後がハイブリッド補機バッテリーです。
ハイブリッドの駆動用メインバッテリーとは別に見た目は通常車用みたいなバッテリーがあります。
メインバッテリーはモーター駆動やエンジン始動などに電気を使いますが、補機バッテリーはハイブリッドシステムの起動に必要なため、寿命がなくなると車を動かすことができません。
またバッテリー内で発生したガスを逃すための穴が空いているタイプもあるため、専用のバッテリーを使用してください。
まとめ
今回はバッテリーの種類について説明しました。
バッテリーは主に
・通常車用バッテリー
・充電制御車用バッテリー
・アイドリングストップ用バッテリー
・ハイブリッド補機バッテリー
の4種類があります。
それぞれ特徴がありますので、自分の愛車にあったバッテリーを使用してください。
大まかではありますが、寿命は約5年程度です。
詳しくは専用の機械を使ってバッテリーのチェックをした方が正確な寿命がわかります。
また当社では車検のたびに専用の機械を使用しバッテリーをチェックしているため、現在のバッテリーの状況は測定結果と一緒にお知らせします。